遅刻の帝王の部屋 : イベントレポート : 菊池志穂クリスマスライブ

菊池志穂クリスマスライブ レポート

菊池志穂クリスマスライブ
Live "life" X'mas
二十世紀最後の生キクチ

日時: 2000年12月16日(土) 18:00開場、18:30開演
会場: 渋谷エッグマン

曲順
 1 スモールライフ
 2 jay blue
 3 frame
 4 しかく
 5 手紙
 6 丘の上に行こう
 7 Dream Child
 8 朝
 9 おんがく
10 〜across
11 Happy Merry X'mas
12 雪が降る町
13 replay
14 ゴーイングマイペース
15 きみとぼくのうた

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 1 スモールライフ
 2 jay blue

「メリークリスマス!
  皆さん、この年末の忙しい中、『菊池志穂クリスマスライブ Live "life"
X'mas 二十世紀最後の生キクチ』にようこそ。
  今日は、見ての通りバンド構成です。いろいろとバタバタでね、本当に3分前
まで化粧していました。」

今回は、ミニアルバム「life」発売直後のライブということもあって、「life」
についてのトークが始まる。

「先に言っておきますが、『life』のアニメイトでの発売が始まります。400枚
渡しておいたんですけど、もう売ってるのかな? これで終わりです、再販の予
定はどこにもありません。
  アルバム発売してから、ライブまでこんなに近いのは初めて。インストアと
かもやっていないから。いつも6ヶ月ぐらいでしょ?
  何の話だっけ。曲の話を中心にね。えー、1曲目にやりました『スモールライ
フ』が、今回のCDのテーマです。でも、タイトルチューンはいやだったので、
『life』にしました。
  2曲目の『jay blue』ですが、『jay』は『カケス』という鳥からとりました。
がんばってギターも練習したよ。
  今日はクリスマスライブということで、そこにツリーがあるんですけれど、
見ました? 人が立てないので、あそこ (柱の前) に置きました。でもクリスマ
スソングとかやらないんで、気分だけね。
  今日はMCとか考えていないので、肩の力抜きまくりのライブになります。バ
ンドのメンバーにもご迷惑をおかけします。
  あんまりバンドのみんなを待たせるわけにもいかないんで、そろそろ次の曲に
いきます。今日はクリスマスなので盛り上がりたいので、“まったりしっとり”
は前半に終わらせたいと思います。」

 3 frame

「この曲は、一応英語の辞書をひいて、『枠』とかいう意味で付けました。長い
人生の中で、こんな一場面がありましたという、自分の大事な人との思い出の
一コマとして作りました。まっ・・・。誰もつっこんでくれないから、自分で
つっこんだりして。
  前回はピアノをやりましたが、今日はかわいいピアノがいるので。・・・時間
無かったのよ、本当、頼むよって。このライブ急に決まったから、みんなもびっ
くりしたでしょ? まさかこの時期に決まるとは思っていなかったから、全然準備
していない。
  この曲は、お風呂に入りながら、『今日はこんなことがあったな』って考え
ながら笑ったりしながら作りました。1人で笑っているとおかしいんですけど。」

 4 しかく

「さあ、みなさん、盛り上がりタイムです。座ってる場合じゃないです。
  最初に言っておきますが、今回もアンコールはございません。4曲終わった
ので、あと11曲。燃え尽きてください。終わったら、灰だらけになっている
ように。
  ただ、キクチは体力が無いので、みんなにかかっています。じゃあ、もう
ノリノリコーナーで行くよ〜。」

 5 手紙

「さあ、暖まってきたかな、体が。
  今日はあったかかったったかな?」
「えー?」
「え、何、あたし日本語しゃべれてない? ごめん、あたしは神奈川県の帰国
子女なの。
  まあ、うん、まだまだよ。がんばるわよ。まだ今の段階だと、髪の先ぐらい
しか灰になってないので、ではノリノリで頑張りたいと思います。
  段々、古い曲になっていく・・・。」

 6 丘の上に行こう

「ほどよく汗をかいたよね。つーかこれフリースなんだけど、暑いんだよね。
  今日の衣装、なんか動物園チックで、こっから角生えていて、ここだけ
クリスマスって感じで。
  ・・・見えない? 見えない人は、前にいた人に聞いてください。
  今日の衣装で、どうしてもリストバンド付けたかったんで、コスパさんに
発注しました。もう、超特急で、『キクチさん、この日までに注文を入れないと
間に合いません』って言われながら、ギリギリでお願いしました。高いけど、
刺繍入りだから。かわいいでしょ?」

このリストバンドは、「mona club」グッズの今回の新作として、2色各800円で
販売されていた。

「今回は、少し早めに始めまして、『最後まで見られない』という意見が多々
あったので、6時半に始めて8時に終わる予定です。」
「えー。」
「押すっちゅーねん。どうせおすんだよ、しゃべっていて。あと、たてぶえの
練習とかで。」

 7 Dream Child
 8 朝

「まま、皆さんお座りください。半分終わったことだし。・・・あたししゃべり
すぎ。今、気が付いた。同じ1時間半でもしゃべりすぎ。
  さあさあ、笛の練習の時間です。何のことか分からない人は、クラップだから
ね。クラップ、大事ですからね、走らないようにね。
  笛持ってきた人? わあ、うるさそう。」

各自の好みで上下のパートに分かれての練習が行われる。

「お上手です。最後の出来る?」

「おんがく」には、間奏だけでなく曲の最後の部分でも笛を吹く部分があるが、
終わり方が少し違っている。志穂さんに言われて、みんなでその部分を合奏して
みたが、さすがにいきなりだったため、バラバラになってしまっていた。

  「・・・60%ぐらい沈没って感じ。
  笛を吹く方も、それまではクラップで。陽子先生の伴奏に1ミリもずれないよう
に。20世紀最後の、ステージ・会場一体の曲になります。これがやりたくって
作ったという曲なので、あたしのライブが続く限り、やり続けます。笛が何本目
ですってなるぐらい、笛かじって折れちゃうぐらいまでね。」

 9 おんがく

途中で、鈴を持った山咲トオルさんが、バイオリンを持った方と2人でステージ
に登場し、一緒に合奏に参加した。

トオル「シホが午後2時すぎに来てって言っていたんだけど、起きたら5時半で
        した。もう、びっくり。」
志穂  「楽屋に『バイオリンのあとに付いて出てきてください』ってメモを
        残して、リハーサルも無しで、メイクしてたわ。」
トオル「合格。
        本当なら、『スカートのポケット』のカップリングの『今日も明日も
        いつもの道で』を歌わせてもらうはずだったんだけど。リハーサルに
        出られなくって。もう、年末進行ってやつで大変なのよ。」
志穂  「みんなも年末進行?」
トオル「あら、みんなは何の年末進行? イベント?」
志穂  「みんな、28日のまちりんのライブとか行くんでしょ。」
トオル「まあ、みんなも忙しいのね。」
志穂  「トオルちゃんのクリスマスの予定は?」
トオル「そうね、あたくしは、家で『ドリフのクリスマス』を見るわよ。
        志穂ちゃんは?」
志穂  「あたしは家族と過ごすわ。」
トオル「まあ。」
志穂  「さみしい。パーティーとかしようよ。」
トオル「パティミね、パティミ。」
志穂  「新しい単語。メモしとくように。」

昨年の12月、トオルさんとくまいもとこさんのラジオ番組「青春!!タコ少女」の
クリスマスライブが行われ、志穂さんもゲスト出演した。今回は逆の形となったの
だが、バンドのメンバーはその時とほぼ同じだったようだ。

志穂  「今日は、ギター以外は『タコ少女』のライブのメンバーでね。でも
        バンド名をまだ決めていないの。」
トオル「志穂ちゃんがかわいいから、かわいいバンド名にしようかと。」
志穂  「トオルちゃん、決めてよ。」
トオル「菊池志穂ちゃんが言えるやつでね・・・。
        『ぎょう虫検査のセロハンバンド』」
志穂  「あれ、痛いんだよね。」
トオル「まあ、でも貼るだけよ。」
志穂  「そうなんだけど、バリバリしているから。
        ・・・みんな引いている。」
トオル「3億光年ぐらいかしら?」
志穂  「まあ、クリスマスライブだから。
        というわけで、突発ゲストの山咲トオルさんでした。
        このあとも、最後まで見ていってください。」
トオル「じゃあ、あたたかい目で見せていただくわ。どうもありがとう。」

今回も、嵐のように出てきては、嵐のように去っていくトオルさんだった。

「そこで、ビデオ撮りしている人ですが、同じ事務所の西村ちなみさんです。実
は、ちなみさんにはプロモーションビデオを作ってもらいました。何のプロモか
と言うと、さっきみんなにやってもらった『おんがく』です。このビデオは、近
所のビルの屋上を借りて、撮影しました。ちゃんと菓子折持ってね、使わせてく
ださいって。
  他にもいろいろ作りたいんだけど、作っても見せる機会が無くってね。まあ、
そういうわけで、このビデオが見られるのは、今日が最初で最後になるかもしれ
ません。今日来た人は、ラッキーだったね。」

場内にあるモニターで、「おんがく」のビデオが上映される。

「いかがでしたかのう?」
「・・・。」
「声が出ない? ブラボー! ブラボー、ちなみさん。」

ちなみさんに拍手が送られる。

「あと6曲、でも予定してた時間には終わりません。あと40分ぐらいね。」

引き続き、ゲストのKAORIさんが登場する。

KAORI 「みんな、メリークリスマス。KAORIです。今日は、ちょっとおそろいにし
        てみました。」
志穂  「ということで、前回のアンケートでなぜか一番人気だった曲を、まさか
        やらないわけにはいかないと思い、電話して、『12月16日開いている?
        開いていない? ライブやるんだけど。』『その時間なら大丈夫』って、
        決めました。」
KAORI 「なんか、どっかのホームページで、オフ会恋文食堂やるんだって。」
志穂  「680円のロールキャベツ定食とか食べるの?」
KAORI 「そうそう、こないだ生だったのよ。挽肉なのに、生肉食べさせるなよ。」

しばらく、腐った物トークが続く。

KAORI 「そうだ、CDって冷凍庫に入れると、いい音出るんだよね。」
志穂  「ウソだ〜。」
KAORI 「本当、テレビでやってた。ドリカムの曲がこんなにいい声に、って。」
志穂  「だって、ドリカムって元からいい声だから。」
KAORI 「そっか。なんか大分、『〜across』から離れたよね。」
志穂  「でも、『〜across』か『しかく』かってところで、『〜across』が勝っ
        ちゃった。だから、『life』を買って、何で『〜across』入ってないん
        だよ、ってみんな思ってたんじゃないかと。」
KAORI 「そうだよね。」
志穂  「これから、ずっと出てもらうから。」
KAORI 「出る、出る。」
志穂  「逆に、KAORIのライブで菊池志穂がゲストって書いてあったら、
        『〜across』やるってすぐ分かる。」
KAORI 「イェーイ。でも、あの曲、偶然出来ちゃったから。」
志穂  「子どもみたいなもので。」
KAORI 「しーっ。」
志穂  「バンド、準備出来ているのかな。呼んでみましょう。」

元気な応えが返ってくる。

志穂  「あたし、頭ボサボサ? 珍しく、ストレートパーマとかかけてみたんだけ
        ど。」
客    「かわいい〜。」
志穂  「元がかわいいから。」
KAORI 「帰るよ。」
志穂  「『〜across』歌いたくないんだ。」
KAORI 「歌いたいです。」
志穂  「ここで分かる上下関係。
        ・・・ギターがそろそろ始めろって。」
KAORI 「始めますか。」
志穂  「みんなが座っているから、始まらないんだよ。」

10 〜across

KAORI 「楽しい〜。」
志穂  「もう疲れた〜。みんなも、腰の辺りまで灰になってきた。」
KAORI 「楽しかったね。」
志穂  「さあ、今日はクリスマスライブなんですが、クリスマスのご予定は?」
KAORI 「聞くなよ、そういうこと。
        ・・・あるよ。」
志穂  「どこ見てるの?」
KAORI 「言ってみただけ。あなたは?」
志穂  「家族と。」
KAORI 「さみしい〜。」
志穂  「何言ってるの、家族と過ごすから、ホールのケーキが4分の1食べられる
        のよ。」
KAORI 「彼氏とだったら、2分の1食べられるよ。」
志穂  「10分の1ぐらいしか食べられない、とか言うのよ。」

しばらくおしゃべりが続いて、志穂さんからアンケートについてのお願いがある。

「入口で渡した中に、アンケートが入っていたと思います。みんなの意見が次回
のライブに反映されるのもそうだけど、ファンクラブとホームページが来年2月に
解散するので、その後はどこからライブのお知らせが来るかというと、DMなんで
すよね。ということで、住所と名前と郵便番号を、きちんとした字で書いてくだ
さい。郵便番号が書いていないと、郵便局でぽすたるガイドで調べないといけな
いんで、面倒くさいとあたしあきらめちゃうんでね。
  CDの発送の時も大変だったんだからね。みんなはきちんと書いてくれても、コ
ピーで送られてくると字がつぶれちゃって。でも、いちかばちかで出したら、一
つも戻ってこなかったんで、そういうところには運が強いのかも。
  KAORIがライブやるときも名簿あげるんで。よく分かんない、オフィストワイラ
イトとかのイベントで呼ばれたりして。トオルちゃんのライブとかにも呼ばれる
かも。まあ、身に覚えのないところから案内が来たら、そう思ってください。
  そんなわけで、アンケートへのご記入にご協力を。あと、中にすまき新聞の増
刊も入っていますんで、終わったら・・・みんな灰になって帰るから無理か。お
うちに帰ってから見てください。
  まだ、KAORIちゃんはいます。何でいるかと言うと、新曲が1週間前に出来上が
って。クリスマスソングを作ったんですけど、難しいね。単語は思い浮かぶんだ
けど、文が浮かばなくってね。でも、ある日ある時思いついて、パッと作りまし
た、1時間ぐらいで。
  聞けば分かると思うけど、ひねりがないんで。でも、1コーラス聞けば、みんな
も歌えると思うので、一緒に歌ってください。
  この曲も、初公開で最後になるかもしれない。クリスマスのライブじゃないと
やらないし、この時期のCDじゃないと収録しないから。
  今日はみんなラッキーなことが多いね。みんな大変な中、来ているんだから。
上司に怒られ、家で親に怒られ、『あんた、この時期に何やってるの? ライブ?
キーッ!』『ライブじゃないよ、ちょっと宗教で・・・。』
  やばーい。」

11 Happy Merry X'mas

この曲を歌い終わったところで、KAORIさんがステージから退場する。

「よかった、クリスマスソング作って。どうでした?」
「よかった〜。」
「これが菊池志穂からのクリスマスプレゼントということで、みんなに愛を込め
て、送りました。
  クリスマスソングを歌ったんで、次は年末のソングを歌いたいと思います。
  21世紀は、もれなく家族と迎える菊池志穂なんですけど、20世紀で一番うれし
かったことは、憧れている奥田民生さんと会ったこと。お仕事じゃないんですけ
ど、ライブを見に行ったということで、お会いさせていただきました。
  これで念願の目標が一つ達成できたということで、これでリセットして、21世
紀は新しい目標を立てて、がんばっていきたいと思います。
  ということで、この時期じゃないと歌えないんで、奥田民生さんのユニコーン
時代の曲の中から、『雪が降る町』を歌いたいと思います。」

12 雪が降る町

「さっきも話が出ましたが、ファンクラブおよびホームページは来年2月28日で解
散、終了となります。まあ、『集まれ』って言って募集して、みんなで集まって
やっただけで、解散してもやりたいことはやるし、みんなもやりたいことは自分
たちで勝手にやると思うんで。今まで無かった物が、また無かった物に戻るだけ、
そのぐらいの気持ちで頑張りましょう。暗くなってもしょうがないんで。
  来年、あたしはSPEからCDを出します。SPEビジュアルワークスという会社です。
いつになるか分からないけど、これはあたしにも原因があります。曲が出来ない
のよう。『志穂ちゃん、遅いよ。』って言われて、『ライブとかあるんで』って
ごまかしているんだけど。
  あと、インディーズライブをやるかも知れないし、思い切って路上ライブとか
をやるかも。全く未定だけどね。来年1月1日に家でホームシックになったら、考
えようと思います。
  まあそんなわけで、21世紀になっても同じことを繰り返しながら、少しずつで
も進んでいきたい、同じことを回りながら、来年は20cm上っていきたいというこ
とで、そんな気持ちを歌った曲です。」

13 replay

「さあさあ、皆さん、あと2曲です。・・・ちょっとチューニングあるんで、待っ
てね。しばしご歓談を。」

しばらく客席で勝手に盛り上がっているうちに、チューニングが完了したようだ。

「ま、またあおうや。みんなが24日の当日はどう過ごすか分からないし、今年の
残りあと15日をどうやって過ごすかも分からないけど、悔いのないように、元気
に楽しんでください。
  とりあえず、この帰りに事故があって死なないように。いつも言っているけど、
おうちに帰るまでがライブです。久しぶりにみんなと会ってオフ会するのもいい
けれど、道で刺されたりしないように。刺されてお金まで取られたりしたら、踏
んだり蹴ったりだから。
  とりあえず、今日は来てくれてありがとう。ファンクラブは解散しちゃうけど、
あたしはこの歌のように、あるがままに生きたいと思います。この曲もギターで
作詞、作曲しました。」

14 ゴーイングマイペース
15 きみとぼくのうた

「きみとぼくのうた」の演奏が始まるとすぐ、「ストップ! 弦が切れた」と志穂
さん。最後の曲ということで、気合いが入りすぎていたのだろうか。ギターを
交換して、無事に最後まで演奏することが出来た。

「では、バンドの皆さんも前へ。
  みんな、楽しかった?」
「イェーイ!」
「アドリナン、出た?」
「出た〜。」
「盛り上がった?」
「イェーイ!」
「燃え尽きた?」
「イェーイ!」
「ちゃんと帰って、寝ろよ〜。」

最後にもう一度バンド紹介をしてから、志穂さんたちはステージの奥に戻ってい
った。こうして、今回のクリスマスライブも、いつも以上に大盛況のうちに終了
となったのだが、開演時間を早めても、結局いつもと同じぐらいの時間までかか
ってしまったのは言うまでもない。

なお、終了後に「life」のボーナストラックの曲が流れるという、ちょっとした
演出があった。また、「おんがく」のプロモーションビデオがもう一度上映され
たのも、ファンにとっては嬉しかったかもしれない。

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